神話と歴史の間のエーゲ海

古代ギリシアの、神話から歴史に移るあたりの話を書きました。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

メガラ(12):ビューザース

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ (右:ローマ皇帝コンスタンティヌス 在位AD 312~337年) ビューザンティオンは、その創建から約1000年後にローマ皇帝コンスタンティヌスによって大々的に作り変えられて「コンスタンティヌスの町(コンスタンティノープル)…

メガラ(11):植民活動

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ メガラ人はシシリー島(当時の呼び方ではシケリア島)にメガラ・ヒューブライアという植民市を建てましたが、これはBC 728年頃のこととされています。この植民の経緯については歴史家トゥーキュディデースが記しています。 こ…

メガラ(10):王制の廃止

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ さて、歴史家ヘーロドトスが 最初の侵入は、ドーリス族がメガラ市を創建した時のことで、この出征を当時アテナイの王位にあったコドロスの名にちなんで呼ぶのは、多分正しいのであろう。 ヘロドトス著 歴史 巻5、76 から 歴…

メガラ(9):メガラの2度目の創建

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ アリストマコスには3人の息子たちがいました。この3人が成人した時、ペロポネーソスへの帰還について三たび神託を求めました。すると神託はまたしても「三度目の収穫を待ってのちに帰るであろう」と答え、また「汝が狭い所に…

メガラ(8):ヘーラクレイダイのペロポネーソス帰還

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ 前回は、メガラ最後の王についての記事の時代を問題にしました。そしてこの話を、メガラがアテーナイに併合される前の話ではない、としました。とすると、メガラがアテーナイから独立することがなければ、この記事に合致する状…

メガラ(7):アテーナイに併合される

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ その後のメガラについての情報は断片的です。 また彼ら(=メガラ出身の著作家たち)の説では、テセウスがメガラの支配者ディオクレスを欺いて、メガラ人がもっていたエレウシスを奪い取り、そしてスケイロンを殺したのは、テ…

メガラ(6):スケイローン

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ 前回登場したペリポイアは、その後、サラミース島の王テラモーンの妻となり、トロイア戦争で活躍する英雄アイアースを産みました。サラミース島はメガラのすぐ前にある島です。前回、ペリポイアをテーセウスが守った話をしたの…

メガラ(5):アルカトオス

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ メガラ王になったメガレウスには、ティーマルコスとエウヒッポスという息子がいました。ところがティーマルコスが戦死し、エウヒッポスもキタイローン山(メガラの北にある)のライオンに食われてしまいました。ライオンは古代…

メガラ(4):ニーソス

メガラ:目次へ ・前へ ・次へ アテーナイの王子でありながらメガラの王になったニーソスについては、その名にちなんでメガラの港の名前がニーサイアと名付けられたと伝えられています。メガラではニーソスの治世についてあまり伝えられていませんが、アテー…