神話と歴史の間のエーゲ海

古代ギリシアの、神話から歴史に移るあたりの話を書きました。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ポテイダイア(5):ペルシアの支配の終わり

ポテイダイア:目次へ ・前へ ・次へ まだポテイダイアがペルシア軍によって攻撃されている頃のことです。この時、ポテイダイアの市壁の中にはポテイダイア人だけでなくパレーネー半島のギリシア人都市からの援軍もいました。その中のスキオーネー人の部隊の…

ポテイダイア(4):津波

ポテイダイア:目次へ ・前へ ・次へ ヘレースポントス(ダルダネス海峡)でペルシア王クセルクセースが無事アジア側に渡ったことを見届けた上で、ギリシア側に引き返したのはアルタバゾスという名前の将軍が率いるペルシアの陸上部隊でした。話を少し前に戻…

ポテイダイア(3):ペルシアの支配のもとで

ポテイダイア:目次へ ・前へ ・次へ ポテイダイアがペルシアの支配下に入ったのは、イオーニアの反乱が鎮圧されたあとのBC 492年のことのようです。この年ペルシアは、イオーニアの反乱で影響力が落ちたトラーキア地方を再度征服しつつ西に進み、マケドニア…

ポテイダイア(2):初期の歴史

ポテイダイア:目次へ ・前へ ・次へ ポテイダイアの創建の様子の想像を続けます。ポテイダイアへの植民団の団長には英雄ヘーラクレースの子孫とされる人物が任命されたと想像します。というのは、コリントスからの植民については、そのような例が多いからで…

ポテイダイア(1):はじめに

ポテイダイア:目次へ ・次へ エーゲ海の北西にあるフォークのような形をした地形はカルキディケー半島といいます。3本のフォークの刃のような半島は東から順に、アトス、トローネー、パレーネーという名前がついています。一番東のアトス半島にはギリシア…

ポテイダイア:目次

都市一覧へ 1:はじめに エーゲ海の北西にあるフォークのような形をした地形はカルキディケー半島といいます。3本のフォークの刃のような半島は東から順に、アトス、トローネー、パレーネーという名前がついています。一番東のアトス半島にはギリシア正教…

サモトラーケー(10):サモトラケのニケ

サモトラーケー:目次へ ・前へ サモトラーケーの町自体は、歴史においてあまり活躍するところがありませんでしたが、偉大なる神々の聖地の名声はギリシア世界を越えて広まりました。そして、この聖地では、ヘレニズム時代、ローマ時代を通じて建造物が増え…