神話と歴史の間のエーゲ海

古代ギリシアの、神話から歴史に移るあたりの話を書きました。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アンドロス(3):神話と歴史の間の闇の長さ

アンドロス:目次へ ・前へ ・次へ いつものことですが、いろいろな町の神話伝説をご紹介していくと、あるところでその後をたどることが出来なくなり、歴史が見えてくるところまで時代を下らなければならなくなります。つまり、神話と歴史の間には断層があり…

アンドロス(2):ティツィアーノの「アンドロス島のバッカス祭」

アンドロス:目次へ ・前へ ・次へ 前回 もし、アンドロス島の人々がディオニューソス神を強く信仰していたのであれば、その由来となる神話・伝説のたぐいがあるのではないかと思い、探したのですが、今のところ見つかっていません。 と書いたのですが、今回…

アンドロス(1):神話時代

アンドロス:目次へ ・次へ ギリシア本土の東側に長くのびる形であるのがエウボイア島です。このエウボイア島から南に連なるのがアンドロス島、テーノス島、ミュコノス島です。ミュコノス島のすぐ西にある小さな島が、歴史時代にアポローン神の聖地として栄…

アンドロス:目次

都市一覧へ 1:神話時代 ギリシア本土の東側に長くのびる形であるのがエウボイア島です。このエウボイア島から南に連なるのがアンドロス島、テーノス島、ミュコノス島です。ミュコノス島のすぐ西にある小さな島が、歴史時代にアポローン神の聖地として栄え…

スタゲイラ(7):アリストテレース

スタゲイラ:目次へ ・前へ (左:アリストテレース) スタゲイラはアリストテレース誕生の地という、ほとんどそのことのみで有名ですが、アリストテレースはこの地にそれほど長く住んでいたわけではなかったようです。 父はマケドニア王アミュンタス3世(ア…

スタゲイラ(6):マカーオーン(2)

スタゲイラ:目次へ ・前へ ・次へ さて、マカーオーンについては前回、矢に射られた場面しかご紹介していなかったので、ちゃんと軍医として活躍した場面も紹介いたします。これもイーリアスの中の一場面です。 「タルテュビオスよ、一刻も早くマカーオーン…

スタゲイラ(5):マカーオーン(1)

スタゲイラ:目次へ ・前へ ・次へ アリストテレースの父ニーコマコスはスタゲイラ出身の医者であり、その家系は代々医者の家系であったと伝えられています。アリストテレースの母親はエウボイア島のカルキスの出身で、やはり医者の家に生まれたということで…

スタゲイラ(4):ペルシア→アテーナイ→スパルタ→マケドニア

スタゲイラ:目次へ ・前へ ・次へ その後スタゲイラはペルシアの支配下にありました。BC 480年、ペルシア王クセルクセースは陸海両軍を率いてギリシア本土を征服しようとしました。この時、進軍の経路に当っていたスタゲイラは、ペルシア軍への従軍を強要さ…

スタゲイラ(3):ペルシアの影

スタゲイラ:目次へ ・前へ ・次へ BC 600年頃は七賢人が活躍した時代でした。七賢人とは誰のことをいうのかについては多くの説がありますが、ミーレートスのタレース、アテーナイのソローン、ミュティレーネーのピッタコス、スパルタのキローン、プリエーネ…

スタゲイラ(2):植民活動

スタゲイラ:目次へ ・前へ ・次へ スタゲイラが建設されたBC 655年頃からその後、スタゲイラにどのようなことが起ったのか調べてみたのですが、なかなか「これは」という情報を見つけることか出来ませんでした。スタゲイラが建設された時代は、小アジアでは…